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Lesson4映像作りの醍醐味=時間の省略

テレビや映画を観ていると、一日の出来事が数分に短縮されていたり、数年間の出来事が一時間とか二時間に編集されていたりします。普段、無意識に見ている映像ですが、そこには、『時間の省略』のためのテクニックが隠されています。
『時間の省略』は、裏を返せば映像作りの醍醐味!これが上手にできれば、アナタはもう上級者です。


フレームアウトとフレームイン

『時間の省略』は、編集のテクニックと見られがちですが、撮影時から意識的に撮っておかなければ、うまくいくものではありません。

時間の省略のための最も基本的なテクニックが、フレームアウトとフレームインです。
画面内にいる人物がフレームの外に出ていくのがフレームアウト。逆に、主人公のいない画面に人物が入ってくるのがフレームインです。どちらの場合にも、人物がいない部分を空舞台(からぶたい)と呼びます。

空舞台が0.1秒から0.2秒もあれば、フレームアウトした人物は、次のカットでどこにいても大丈夫です。例えば、都会の風景の中にいた人物がフレームアウトして、次の瞬間には浜辺にいるといったことが可能です。ここで大きな時間の省略ができるのです(フレームアウトの編集例)。

逆に、海辺を歩く人物の姿から、広場での人物のフレームインにつなぐこともできます(フレームインの編集例)。大切なのは空舞台を撮っておくことです。


実際の出来事を追いかけていく普段の撮影でも、フレームアウトとフレームインは生かすことができます。例えば、運動会で子供が走る姿を撮るにしても、フレームアウトやフレームインをするカットを少しでも撮っておけば、時間の省略が簡単にできます。



インサートカット

『時間の省略』のためのもう一つのテクニックがインサートカットですインサートカットとは、主人公がいるカット同士にはさまれた主人公のいないカットのことです。普通、3秒から6秒くらい使います。

例えば、海岸で海を眺めている人物のあとに、海上のウィンドサーフィンのカットを入れます。これがインサートカットです。次のカットで、人物はもう海の見えない場所を歩いていても、まったく不自然ではありません(インサートカットの編集例@)。

また、電車の中にいる人物のあとに、走る電車の外観をインサートカットとして挿入すれば、次のカットで人物は、電車と無関係な場所にいて大丈夫です(インサートカットの編集例A)

もうお分かりですね。インサートカットでも、フレームアウト・フレームインでも、一瞬でも良いから「主人公が画面から消えている!」こと。それが時間の省略の基本なのです。





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