臨済宗大本山妙心寺が宗門の教育機関として、1872(明治5)年に創設した「般若林」を母体とする花園大学様(参照=http://www.hanazono.ac.jp/)で、平成16年度の情報化事業計画の一環として整備が進められていた『無聖館403・404マルチメディアPC教室』が完成、当社が開発した「自動追尾講義収録システム」と「双方向授業支援システム」が導入され、2004年9月から全学部を対象とした各種授業に使われています。
全学部に対して、マルチメディア技術を効果的に活用した教育を実施することを目的として、
1.マルチメディア教材とIT技術を活用したネットワーク型教育
2.マルチメディア教材とPC、ネットワークを活用した情報処理教育
の2つの授業展開が行われます。
この2つの授業展開を実施するうえで最適・最新なシステムとして導入されたのが、映像(動画/静止画)・音声・PC機能・ネットワーク機能等を持っている「自動追尾講義収録システム」と「双方向授業支援システム」です。
このシステムは、教師の動きを自動的に追尾して撮影ができる、無人の講義用撮影システム=自動追尾講義収録システムと、この講義をリアルタイムに、かつ高品位な動画・音声で他地点(キャンパスや学部間等へ)に配信するMPEG-4ネットワーク対応動画音声配信システム=双方向授業支援システムで構成された、当社が独自に開発した教育システムです。
(両システムの主な特長はhttp://www.victor.co.jp/pro/education/tsuibi/index.html、
http://www.victor.co.jp/pro/net-enc/dm-nc40/index.htmlをご参照ください)
「今回導入したシステムは、単なる情報処理教育や語学教育にマルチメディア技術を活用するのではなく、
1.新たな教育支援環境の創出、
2.理論学習における支援効果、
3.体験学習における支援効果、
4.映像を活用した、教室と教室外との他地点を結ぶ授業展開による、体験学習等の多面的展開を期待しています。
現状は、403教室で行われている授業を、402・404教室や情報センター(図書館)等に配信して、リアルタイムで授業が受けられる体制になっています。
また、その授業を収録して、教育用コンテンツとして活用していくことも可能です。
さらに、403教室と京都府京北町にある京北キャンパス間の双方向遠隔授業も行われるように整備したいと考えています。
日本ビクターのシステムを導入したのは、主に次のような理由からです。
1.自動追尾講義収録システムは、教師の動きを自動的に追尾して、無人で、板書や会話、身振り手振りなど動きのある講義を撮影・録画できること。専用のPCが必要ないこと。
2.双方向授業支援システムは、動画音声のネットワーク配信が、MPEG-4を利用し大変に高品位であったこと。また、PCを使わずにパネル上だけで簡単に操作することができること。
3.したがって、両システムとも専門のスタッフを必要としない省人化システムであり、なおかつ、極めて簡単な操作だけで多くの人たちが利用できること。
4.キャンパス間の遠隔授業展開ができるなど、発展性のあるシステムであったこと。
とくに、2004年5月に行われた展示会で、MPEG-4の高品位動画を見たときに、これだと直感的に思いました。以前他の大学で遠隔授業の動画を見たときに、こんな程度ではまだ導入は無理かなと強く感じていましたから、なおさら、展示会で見た動画映像には感心しました」