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作品名『夏っちゃんの夏』 仙石 幸太郎さん(神奈川県・44才) 作品時間:20分00秒 撮影時間:約17時間 編集ソフト:Premiere6.5 作品概要 ある夏の日、バツイチで失業中の高橋の前に2才になる“夏子”が現れる。「その子はあなたの子です。しばらく預かってください。」というメールを送ってきたのは、以前つき合いのあった美紀だった。美紀からの指示がもとになって、“夏子”をめぐる展開は果てしなく広がっていく…。 |
●登場人物の演技が素晴らしい作品ですが、出演者はプロの方ですか? 主人公は私本人で、夏子役は娘。昔からの芝居仲間であるプロの役者2人に出てもらっているほかは、叔父と叔母、甥や姪に出演してもらっています。私自身は映像関係の仕事をしています。 ●ドラマ作りは普段からなさっているのですか? 普段、仕事でドラマを作ることはありません。個人的な作品を作ったのは、すごく久しぶりなんです。コンテストに応募したのも学生以来。これは、自宅でパソコン編集ができるようになったことも大きいですね。昔だと1時間何万円もするスタジオを借りなくてはできませんでしたから。 ●ストーリーを思いついたきっかけは何だったのでしょうか? 子育てですね。おむつを替えながら「こういうシーンをどうやって入れようか」と。それと、2歳というのは、まだこちらとの意思疎通が十分にできない、微妙な面白い時期ですよね。「撮るなら今しかない」と思ったんです。 ●作品では、夏っちゃんと、さりげなく登場する猫が素敵ですね まだ2歳なので、「立ってるだけでいいから」と言っても、思うようにならない。撮影は大変といえば大変だったのですが、こちらが思ってもみなかった演技をしてくれてびっくりすることも。演技ができないはずの夏っちゃんと猫が一番いい演技をしている、という作品になりました。 |
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ある日、主人公のもとに2才の夏子が現れる | 「お久しぶり。美紀です。その子はあなたの子です。しばらく預かってください」 | 夏っちゃんと主人公の生活が始まる |
●作品を通じて伝えたかったことは何でしょうか? 「少子化」かな(笑)。子どもって、大変ではあるけれど、かけがえのないものですよね。作品では、本当の母親は死んでしまうんですが、本当の父親でない主人公にとって、夏っちゃんがかけがえのない存在になってしまう。そんなことを描きました。 ●撮影や作品づくりで苦労したのはどんなところですか? 一人で作るのは、やはり大変ですね。撮影時には「完璧!」と思っても、後で見直してみたらブレていたりして。撮影は友人のプロカメラマンにも手伝ってもらいましたが、和歌山のシーンはお盆の帰省時に撮影したので、小学3年生の甥が撮ったカットもあります。電車の窓から100万円をばらまくシーンも、夕方に撮影したら全然映っていなくて。結局、翌日の朝一番の電車で撮り直しました。 ●作品を作り終えての、現在の心境は? 自分の作品と呼べるものが作れるのは、楽しいしうれしいですね。娘が生まれていなかったら、この作品はなかったと思っています。 ●次回作の構想はありますか? 『夏っちゃんの夏2』です。サブタイトルは「夏っちゃんを取り返せ」(笑)。3歳の夏っちゃんを描く予定です。 |
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美紀の死の報せ。「あんた父親じゃないよ」 | 夏っちゃんを祖父母のもとへ。無理やり金を握らされ、一人追い返される | 金を投げ捨てながら「くそー!何なんだよー。ばかやろう!」主人公の切ない叫びが響く |
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