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GY-HD100をメインカメラに撮影快調!映画「東京大学物語(江川達也監督)」
インタビュー
掛須 秀一氏と森満 康巳氏 人気漫画家の江川達也氏が、自身の大ヒットマンガを原作に初メガホンをとる映画「東京大学物語」。
GY-HD100をメインカメラに採用したその制作は、2006年3月の公開に向け順調に進められている。撮影も残り僅かとなり、早くもスタートしたオフライン作業中のスタジオに、編集の掛須 秀一氏とラインプロデューサーの森満 康巳氏を訪ねた。

映画「東京大学物語」(2006年3月、劇場公開予定)
監督:江川達也
主演:三津谷葉子、田中圭
制作:ソフト・オン・デマンド

東京大学物語 ■作品概要
「東京大学物語」は漫画家江川達也氏により、1992年から2001年まで小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」に連載された人気漫画。コミックス全34巻で累計2,000万部を超える大ヒット作品です。
■ストーリー
主人公の村上直樹は、頭脳明晰、容姿端麗、運動神経も抜群というパーフェクトな高校3年生。東京大学を目指して勉強に励む毎日だが、思考能力とプライドの高さから来る「物事を深く考えずにいられず、自らの妄想にはまり込んでしまう」という欠点もある。一目惚れしたヒロイン・水野遥と一緒に東大を目指す事になるが、妄想のおかげで泥沼に陥り、失敗を繰り返す。そんな結果、合格間違いなしと思われた東大の受験に失敗。恋人の遥は合格。かくして、波乱万丈の恋愛模様が繰り広げられる。純愛あり、お色気ありのラブコメディ。
24p収録とレンズ交換という2つの特長は、映画制作の現場ではかけがえのない大きな魅力
掛須: この作品の企画が立ち上がった当初、システムやスタッフの規模、ポスプロのコストなどから、撮影はシンプルでハイクオリティーな「コンパクトHDVカメラ」で行きたい、という要望が出ました。ただ、最終的にフィルムにするという前提では、今までのHDV/DVカメラではリスクが大きい、と感じました。以前、30フレームで生成した映像を24コマのフィルムにした際、収録時とフィルムにした時点とで色見が大きく変わってしまうなど、様々なトラブルが生じた事があったのです。そんなタイミングでこのGY-HD100の存在を知り、「待ってました」という感じでメインカメラに採用しました。「24pで撮れる、コンパクトなHDVカメラ」であるGY-HD100は、私達の現場が望んでいた理想的なカメラだったのです。
さらに、一般のカメラレンズが使えるのも大きな魅力でした。映画制作の現場では、「狭い室内撮りはワイド系レンズ」とか、「映像的な効果を使うにはズーム系レンズ」といった様にレンズの頻繁な交換が必須です。その点GY-HD100は、使い慣れたビデオカメラレンズやレンズフィルターはもちろん、アダプターを使えばシネレンズまで自由に使えるので、カメラマンのイメージが制約される事もなく、シネカメラと変わらない表現が可能なのです。
撮影した映像も、24p映像ならではの特長にそうした多彩なレンズ効果が加わった、映画フィルムのような繊細さを持つ、とても素晴らしいものです。30フレームで、しかもレンズが限定されるようなカメラで撮った経験を持つ監督やカメラマンから、「キレイだけどニュアンスや情感に欠けた、薄っぺらな印象がする」、という声をよく聞きます。長年シネカメラを使ってきた人やCM畑の人など、映像の「質感」や「空気感」を大切にする人達に、そうした不満が多いようですが、そんな人には是非、これからはGY-HD100を薦めたいですね。
森満: 妙な話ですが、レンズ一体型の小さなDVカメラを使った現場は、何となくモチベーションが上がらないことが多いんです。性能云々ではなく、カメラの「見た目の存在感」が、役者はもちろん、スタッフ全員の気分に大きく影響するんですね。GY-HD100は、小さくて軽いけど、見た目はしっかりショルダータイプカメラの形で、存在感もバッチリ。映画の現場ではあまり担いで使用することは有りませんが、肩に担いだ感じもフィット感のある安定したものの様です。
また、GY-HD100は普通のNTSCモニターが使えるので、その点も楽でしたね。RCAケーブル1本で、しかも16:9でモニターできますから、その機動力に現場でとても助けられました。
ジェイ・フィルム代表 掛須秀一氏
スープレックス 森満康巳氏
いつもと同じノンリニア環境で、編集効率も問題なし
掛須: GY-HD100で収録したミニDVテープは、ネイティブの24pで全てHDDに吸上げています。オフラインでは、そのデータをDV変換で軽くして「ファイナルカット・プロ」で編集、完成したプロジェクトをもう1度ネイティブ24pで置き換えるという工程をとっているので編集効率も良く、まさにサクサクといった感じで作業が進んでいます。
森満: 江川達也監督は、とても長い時間カメラをまわす方で、撮影終了前の現段階でも既に数十時間分のテープが使われています。これをフィルムのコストに置き換えて考えるとゾッとしますが、そうした意味でもGY-HD100での収録は大きな可能性を秘めていると実感しました。
掛須: DVDが普及し、放送は地上波もBSもデジタルになる。さらに最近は携帯電話等も含め、映像のネット配信需要が飛躍的に伸びています。一つの映像コンテンツを様々なメディアで提供する「ワンソ−ス/マルチユース」時代が今、本格的に始まろうとしてるのだ、という事を強く感じます。そうした状況の中、現時点では、コスト、身軽さ、映像クオリティー、NLE環境での扱い易さなどで沢山のメリットを持つ「コンパクトHDV収録」は、ベストに近いバランスを持ったシステムなのではないでしょうか。コンパクトHDVの需要が今後さらに大きな拡がりを見せ、それと共に機材やアプリケーションがもっと便利に、使い勝手の良いものなっていくことに大きな期待を寄せています。
モニター確認中の江川達也監督
■掛須秀一(かけす しゅういち)氏プロフィール:
ジェイ・フィルム代表取締役。編集/ポストプロデューサー。1957年千葉県生まれ。 1977年3月横浜放送映画専門学院(現日本映画学校)第一期卒業。同年、岡安プロモーションに入社、アニメの編集の助手を務める。 1981年に独立、アニメ、ドキュメント、ドラマ、自主映画など様々な分野の編集を手がけ、1989年ジェイ・フィルム設立。 1994年よりコンピューターを使った「ノンリニア編集」に映画業界として初めて着手。その後、同システムで数々の作品を手がけ、 1996年『朝日デジタルエンターテイメント大賞 シアター部門/個人賞』受賞。 〈主な作品〉undo(1994年:岩井俊二監督)ポストプロデュース、Love letter(1995年:岩井俊二監督)ポストプロデュース、 7月7日晴れ(1996年:本広克行監督)、フィラメント(2002年:辻仁成監督)、13階段(2002年:長澤雅彦監督)、 あずみ(2003年:北村龍平監督)、スカイハイ(2003年:北村龍平監督)、約十三の嘘(2004年:大谷健太郎監督)、 ゴジラ FINAL WARS(2004年:北村龍平監督)、あずみ2(2005年:金子修介監督)、NANA(2005年:大谷健太郎監督)
 


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