開発背景と概要 技術の特長 音圧分布の違い お問い合わせ


2006年9月11日 報道発表

周囲・近隣への音漏れを気にせず、迫力あるサラウンド音声を楽しめる

「ニアスピーカー・サラウンド」技術を開発


1台のスピーカーボックスによる、簡単・手軽な新視聴システム





 日本ビクター(株)は、リスナーの前面近くに設置した1台のスピーカーボックスによる小音量の再生音声に独自のデジタル信号処理を施すことで、周囲・近隣への音漏れを気にせず、マルチチャンネルスピーカーと同等の迫力のサラウンド音声を楽しめる、簡単・手軽な2chフロントサラウンドシステム「ニアスピーカー・サラウンド」技術を開発しました(関連特許3件申請中)。
 なお、当社は本技術を9月21日(木)から24日(日)までパシフィコ横浜で開催される「A&Vフェスタ2006」の日本ビクターブースに出展します。



<「ニアスピーカー・サラウンド」技術がもたらすメリット>

小音量再生により音漏れを軽減(最大で約56%低減)
…夜間でも、周囲・近隣への音漏れを気にせず、スピーカーによるサラウンド音声の再生が楽しめます。
空間音場生成
…小型スピーカーによる音声再生とは思えない迫力、臨場感、没入感を実現します。

<通常のシアター再生と「ニアスピーカー・サラウンド」の音圧レベルの違い(イメージ図)>


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<「ニアスピーカー・サラウンド」技術の開発背景と概要>

 DVDソフトやデジタル放送の普及にともない、家庭で迫力あるマルチチャンネルサラウンドを楽しめる環境が整ってきています。しかし、リアスピーカーを設置する場所の確保や配線の手間など設置の問題、音漏れによる近隣への迷惑を配慮して大きな音量で楽しめないなどの問題があり、「手軽に設置でき、しかも近隣への音漏れを気にせずサラウンド音声を楽しめるシステム」が望まれていました。
 当社ではこれまで、手軽にサラウンド音声を楽しめるフロントサラウンド技術の開発に取り組み、「3DPhonic」や「√4(ルート・フォー)」等の技術を商品化してきました。そして今回、これまでの技術に加え、新たに「周囲への音量の配慮」という新しい概念を取り入れた2chフロントサラウンドシステムの「ニアスピーカー・サラウンド」技術を開発しました。
 本技術は、DVDソフトやデジタル放送等のマルチチャンネルコンテンツを視聴する際、アンプ内蔵の1ボックス型スピーカをリスナーの手元に設置するという新しい視聴スタイルの提案です。通常の技術では、スピーカをリスナーに近づけると再生音量を小さくでき、周囲への音漏れは減らせますが、逆にマルチチャンネルサラウンドの持つ空間的な広さや迫力は失われてしまいます。そこで、当社独自の信号処理技術により、スピーカーが近い位置にありながら、目前のスピーカーから音が出ているとは思えない広い音場や迫力、臨場感を持つサラウンド音声を再現しました。


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<「ニアスピーカー・サラウンド」技術の特長>

1. 空間音場生成処理技術

スピーカーをリスナーの近くに設置しても、広いシアターで聴いている状況と同等な信号となるように、マルチチャンネル信号の全てのチャンネルに独自の信号処理を行い、バイノーラル信号化(リスナーの耳元でマルチチャンネルサラウンド音場と同等になる信号化)します。

「ニアスピーカー・サラウンド」概念図

2. 再生環境キャンセル処理技術「トランスオーラル処理」

空間音場生成処理技術で生成した信号はバイノーラル信号であるため、通常はヘッドホンで試聴することでサラウンド効果を得られます。この効果を2つのスピーカーによる再生音声で実現させるため、左右それぞれの耳に入るべきバイノーラル信号以外の余分な音声をキャンセルさせるのが「トランスオーラル処理」ですが、「ニアスピーカー・サラウンド」技術ではその際に当社独自の信号処理を加えることで、逆相感(不自然な感じ)や個人聴感差の少ない音像定位を実現しています。

<「トランスオーラル処理」イメージ図>


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<通常シアター再生と「ニアスピーカー・サラウンド」再生の音圧分布の違い>

 リスナーの耳元の音圧レベルを70dBとした場合、通常のマルチチャンネル再生と「ニアスピーカー・サラウンド」再生の音圧分布の違いは下図のようになり、周囲音圧を最大で約56%低減可能です。

<音圧分布比較図>


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<設置例>


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※:このページの内容は、報道発表日時点の情報です。その後、内容に変更が生じる可能性があります。



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