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2005年9月29日 報道発表

従来サイズ比1/100※1の「超小型光無線モジュール」などを新開発

「新世代光無線アクセスシステム」の基盤技術を開発


各種デジタル機器に内蔵できる、安全性の高いワイヤレス伝送/通信システムを構築可能





「超小型光無線モジュール」試作機 アプリケーション例

「超小型光無線モジュール」試作機

アプリケーション例


 日本ビクター(株)は、“ハイスピード(1Gbps を超える高速伝送)、ハイセキュア(有線伝送と同等の高い安全性)”という特長を持つ光無線通信の用途をさらに拡げる「新世代光無線アクセスシステム」の基盤技術を開発しました。

  本システムを構成する第一の技術は、新開発の「超小型光無線モジュール」です。このモジュールをAV(オーディオ・ビジュアル)伝送システムに応用した場合、従来サイズ比1/100※1の小型化を実現でき、液晶テレビやPDPテレビなど薄型ディスプレイ本体へ組み込むことで、外付け機器なしでのワイヤレスハイビジョン伝送システムを構築可能です。

  本システムを構成する第二の技術は、光無線通信と他の通信媒体(有線通信、電波無線通信など)を利用環境に合わせて自動的に切り替えることにより、様々な環境下においてもシームレスに通信を実現できる「シームレスアクセス通信技術」です。この技術開発により、ブロードバンドユビキタスネットワーク社会における、各種のセキュアなワイヤレス通信システムが可能となります。

  本技術開発は、当社が独立行政法人 情報通信研究機構(NICT)からの委託を受け、広島国際大学 社会環境科学部 森永研究室、大阪大学 大学院工学研究科 三瓶研究室/小牧研究室の協力を得て行いました。

  なお、この成果について、10月4日(火)より10月8日(土)まで幕張メッセ(日本コンベンション
センター)で開催される「CEATEC JAPAN2005」のNICT ブース※2にて技術展示を行います。
※1:当社従来光無線との体積比較。
※2:デジタルネットワークステージ/ビジネス&ソサイエティゾーン/ホール4/NICTブース(4B50)




<「新世代光無線アクセスシステム」の主な特長>
※詳細はこちらをご参照ください。
1. 「超小型光無線モジュール」
大容量なハイビジョン映像等を劣化させることなく送れる高品位伝送や、1GbpsLANシステムに適応可能な超高速全二重無線データ伝送に対応。
超小型化(従来サイズ比1/100※1以下)により、各種デジタル機器に組み込み可能。
有線と同等のセキュリティ確保が可能。
レーザー安全性規格(IEC60825-1)クラス1 を実現。
機器が動いても伝送の途切れない高速自動光軸調整機能搭載。

2. 「シームレスアクセス通信技術」
電波無線通信と光無線通信を利用環境に合わせて自動的に切り替えることにより、環境を意識せずにアクセスが可能。

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<開発意図>
 光無線伝送は、“ハイスピード(1Gbps を超える高速伝送)”“ハイセキュア(有線伝送と同等の高い安全性)”など、電波無線にはない優れた特長を持っています。その応用分野をさらに拡大するため、機器のサイズや使い勝手の向上などを目指した技術開発が望まれていました。
  このような光無線通信の基盤技術を開発することを目的にして、当社は独立行政法人 情報通信研究機構(NICT)の委託を受け、広島国際大学 社会環境科学部 森永研究室、大阪大学 大学院工学研究科 三瓶研究室/小牧研究室の協力を得て、今回、光無線通信の用途をさらに拡げる「新世代光無線アクセスシステム」の基盤技術の開発に成功しました。
  当社は従来から光無線伝送の特長に着目しており、これまでに業務用光無線LANシステム、家庭用光ハイビジョン伝送システム“Luciole(ルシオール)”を開発し、商品化しています。今後は、今回開発した基盤技術である「超小型光無線モジュール」「シームレスアクセス通信技術」などを活かして、光無線通信のさらなる用途拡大に取り組んでいきます。


<「超小型光無線モジュール」の特長>
1. 超小型化(従来サイズ比1/100※1以下)により、各種デジタル機器に組み込み可能

0.1゜以下の拡がりのレーザビーム光を通信に用いた高効率伝送と、光学部品の高精度実装技術により、受発光部体積を従来サイズ比1/100※1以下に小型化することに成功しました。
従来は細いレーザービーム光を精度良く対向した光通信器に合わせることは困難でした。今回、高精度な双方向光軸制御技術の開発により、細いレーザービーム光による光無線通信が可能となりました。

2. 1Gbpsを超える高速な全二重通信を実現
光ファイバー伝送などに用いられている近赤外半導体レーザーダイオードとシリコン受光素子により、1Gbpsを超える高速な無線伝送を低コストなモジュールにて実現しました。
「超小型光無線モジュール」構造図
対向した光通信器間にてデータの送信と受信を同時に行う全二重伝送路を実現し、様々なフォーマットのデータ伝送に対応可能。ギガイーサネットから高速シリアル映像伝送まで、様々な用途に応用できます。

3. 高効率伝送によりアイセーフを確保
高効率伝送を実現し、いかなる条件下であっても目への安全性が確保されるレーザー安全性規格(IEC60825-1)クラス1以下の発光パワーでの通信を実現しました。


<シームレスアクセス通信の特長>

  利用環境に合わせて最適な無線インターフェースを自動的に選択
利用環境に合わせ、光無線通信か電波無線通信の最適な方を自動的に選択してデータ通信の継続性を確保できます。たとえばIPネットワークに応用した場合、基本的に超高速データ通信が可能な光無線通信を優先的に使用しますが、何らかの原因で光伝送路が確保できない場合にはシステムが自動判断し、直ちに電波無線通信への切替えを行います。
 


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※:このページの内容は、報道発表日時点の情報です。その後、内容に変更が生じる可能性があります。
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この件に対するお問い合わせ先

日本ビクター(株) 広報室 03-3289-2813


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