2005年4月7日 報道発表


独自開発の“D-ILA”方式により、明るく滑らかな大画面映像を実現

デジタルハイビジョン プロジェクションテレビ
「HD-61/52MD60」
BIG SCREEN EXE

〜地上・BS・110度CSデジタルチューナー内蔵/
“映像知能”「GENESSA」搭載/低消費電力〜





HD-61MD60 <リビングルームへの設置イメージ>
<リビングルームへの設置イメージ>

写真は、地上・BS・110度CS デジタルハイビジョン プロジェクションテレビ「HD-61MD60」です。

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 日本ビクター(株)は、独自開発の高精細マイクロディスプレイ・デバイス“D-ILA(Direct-Drive Image Light Amplifier )”を採用した、地上・BS・110度CS デジタルハイビジョン プロジェクションテレビ「HD-61MD60」(61V型)および「HD-52MD60」(52V 型)の2機種を発売します。
 当社は、この“D-ILA”方式のプロジェクションテレビを「Big Screen EXE (ビッグ スクリーン エグゼ)」と名付け、地上・BS デジタル放送の普及等により急速に高まる国内の大画面テレビニーズに向け、プラズマテレビや液晶テレビに続き、新たに“ビクター第3の大画面薄型テレビ”として提案します。



品名 シリーズ名 サイズ 型名 希望小売
価格(税込)
発売時期 月産台数
地上・BS・110 度CS
デジタルハイビジョン
プロジェクションテレビ
ビッグスクリーン
エグゼ
61V型 HD-61MD60 787,500 円 5 月中旬 合計2,000台
52V型 HD-52MD60 682,500 円 5 月下旬



<主な特長>
1.独自開発の高精細反射型液晶デバイス“D-ILA”※1を3枚採用(※1…詳細は技術資料参照)
(1) 大画面でもすみずみまで明るく滑らかな映像を実現
高輝度&高精細の“D-ILA”デバイス(対角0.7インチ、水平1280×垂直720ピクセルタイプ)の採用により、「画面のすみずみまで明るい高輝度」「左右から見ても色の変化の少ない高視野角」「画素間グリッド(格子縞)の目立たない、滑らかで美しく、奥行感のある映像」を実現しました。
(2) 3デバイス方式による、自然で美しい色再現
赤(R)・緑(G)・青(B)の各色専用に3枚の“D-ILA”デバイスを採用し、高効率光学エンジンで合成してフルカラー映像として画面に映し出す方式のため、自然で美しい色を再現します。

2. 独自開発の映像処理専用LSI “映像知能”「GENESSA」※2搭載により、鮮明な映像を実現
明るさや色再現など、画質を決める映像処理を行うデバイス部に、映像処理専用の32bitCPU を搭載。
当社が長年培ってきた独自の高画質技術(階調の自動最適化を実現する「インテリジェントγ(ガンマ)」、記憶色を鮮やかに再現する「カラークリエーション」など)により、臨場感あふれる感動の高画質を再現します。
(※ 2…詳細はこちら

3.32型ブラウン管テレビや40V型液晶テレビ以下※3の低消費電力(198W)を実現
(※3…当社最新機種との比較。当社32型ブラウン管テレビ=205W、当社40V型液晶テレビ=256W)

4. 21型ブラウン管テレビよりスリムな薄型・軽量設計で、リビングルームのコーナーにもすっきり設置可能
61V 型(「HD-61MD60」)の奥行は、当社21型ブラウン管テレビ(奥行48.2cm)よりスリムな47cm。後部両サイドは台形に絞られたフォルムなので、36型ブラウン管テレビと同様のコーナースペースに設置可能です。また質量は46.3kgと、当社29型ブラウン管テレビ(質量48.5kg)より軽量です。

5.快適な各種視聴機能※4を搭載(※4…詳細はこちら
(1) 見たい番組が簡単に探せる「テレビ番組ガイド」搭載の、地上・BS・110度CSデジタルチューナーを内蔵
(2) HD映像を非圧縮デジタル信号で入力でき、高精細映像と音声が楽しめる「HDMI端子」装備
(3) オブリコーンスピーカー&専用バスレフボックスにより、低音から高音まで迫力ある音を再生

6.フラットパネル感覚のスタイリッシュなデザインを採用


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<企画意図>
 BS デジタル放送の定着や地上デジタル放送の受信エリアの拡大、急速に普及が進むDVD レコーダー、ブロードバンドを活用した映像配信など、デジタル映像コンテンツは多彩で高品質な時代を迎えており、それにともない、より大きな画面で映像を楽しみたいというニーズが増えています。
 当社は日本国内での大画面薄型テレビの展開として、40V型までは液晶テレビ、42V型〜 50V型はプラズマテレビを発売していますが、高まりつつある50V型超の大画面テレビニーズに応えるため、昨年夏より北米市場で発売して好評を得ている、独自開発の高精細反射型液晶デバイス“D-ILA”を採用したプロジェクションテレビ(61V型と52V型の2機種)を国内市場向けにブラッシュアップして発売します。
 本機は、これまでのプロジェクションテレビやプラズマ/液晶テレビとの差別化をはかるため、下記の3点をポイントに企画・開発しました。

 (1) 「反射型デバイスの特長を活かした、画面のすみずみまで明るい高輝度」の実現
 (2) 「高輝度大画面」と、低消費電力の両立
 (3) 「50V型超の大画面」と、スリムな薄型・軽量設計の両立

 当社は本機のシリーズ名を「Big Screen EXE (ビッグスクリーンエグゼ)」と名付け、急速に拡大が予想される国内大画面テレビ市場に向け、プラズマテレビや液晶テレビに続く“ビクター第3の大画面薄型テレビ”として提案していきます。

「HD-61/52MD60」の構造図 コーナースペースへの設置イメージ
<「HD-61/52MD60」の構造図> <コーナースペースへの設置イメージ>

<独自開発の映像処理専用LSI “映像知能” 「GENESSA」について>
明るさや色再現など、画質を決める映像処理をおこなうデバイス部に、映像処理専用の32bitCPUを搭載。当社が長年培ってきた独自の高画質技術により、臨場感あふれる感動の高画質を再現します。
(1) 階調の自動最適化を実現する「インテリジェントγ(ガンマ)」搭載
映像シーン毎の特徴を約200万パターンにおよぶ膨大な演算処理により解析し、最適なγ補正をリアルタイムかつ16次関数で自動制御することで、よりリアルな映像を再現します。
(2) 記憶色を鮮やかに再現する「カラークリエーション」搭載
同一画面上における赤・緑・青・黄色に加え、「肌の色」などをそれぞれ影響なく独立して補正する「カラークリエーション」を搭載。自然な色調再現をすることで、記憶色をより一層鮮やかに再現するとともに、暗い部分における微妙な階調表現により、立体感のある色調豊かな映像を実現します。

<快適な各種視聴機能の詳細について>
(1) 地上・BS・110度CSデジタル、地上アナログ放送対応「テレビ番組ガイド」※5搭載により、見たい番組の検索や録画予約の使い勝手が大幅に向上 G-GUIDE
地上アナログ放送は、8日分の番組予約など、より使い勝手を向上させました。
「ジャンル検索」「キーワード検索」「人名検索」でも番組検索が可能。※6
※5: 「電子番組表は、米Gemstar-TV Guide International, Inc. が開発した「Gガイド」を採用しています。」
☆: 米Gemstar-TV Guide International, Inc. が知的財産権を保有する電子番組表(EPG)技術「G-GUIDE」をベースに、(株)インタラクティブ・プログラム・ガイド(IPG)がメガポート放送と提携して日本国内で運用する電子番組表(EPG)サービス。
米Gemstar-TV Guide International, Inc. は日本国内におけるGガイドデータ放送をIPG社に委託し、現地地上波アナログ、BSアナログ、地上・BS・110度CS デジタル放送全てをカバーするEPGサービスが行われています。G ガイド、G-GUIDE、およびG ガイドロゴは、米Gemstar-TV Guide International, Inc. の日本国内における登録商標です。
※6: 地上デジタル放送では「キーワード検索」と「人名検索」には対応していません。
(2) HD映像を非圧縮デジタル信号で入力でき、高精細映像と音声が楽しめる「HDMI端子」装備
(3) 大画面にふさわしいオーディオシステムを搭載
高音質で定評の10センチオブリコーンスピーカーを搭載し、専用にチューニングされたバスレフボックスとともに低音から高音まで迫力ある音を再生。
独自開発のサラウンド回路A.H.S.(アドバンストハイパーサラウンド)とαサウンド回路を搭載し、迫力のあるサラウンド音声をセンターがぼけることなく再生。

<その他の特長>
1. ニュースやセリフが聞き取りやすい、“テレビ「きき楽」”機能搭載
(1) 「はっきりトーク」
小さい音は大きく、大きい音は小さくなるように信号処理を行なう「帯域分割音声圧縮技術」により、はっきりとした聞き取りやすい音声を再生します。
(2) 「ゆっくりトーク」※7
音声をリアルタイムで信号処理し、実際の時間を変えずにゆっくりとした速さで聞くことができます。話し始めの速度を落とし、徐々に実際の速度に戻す独自の処理により、話し手が意識的にゆっくりと話しているような自然な話速変換を実現しました。
※7: NHK 放送技術研究所の技術協力を得て商品化しました。

2. 生活情報ネットワークサービス「Tナビ」に対応※8 T navi
ブロードバンドを利用し、「映画・コンサート等のチケット情報」、「行楽地へのお出かけ情報」、「グルメ・レストラン情報」などの生活に便利な情報サービスを簡単な操作で楽しめます。
※8: 「Tナビ」サービスとは、家庭の中心にあるデジタルテレビ向けに常時接続ネットワークを経由していつも最新の生活に役立つ情報をお届けするサービスです。Tナビロゴ、「Tナビ」は登録商標です。「Tナビ」を利用するには、インターネットサービスプロバイダーとのブロードバンド回線契約が別途必要です。「Tナビ」のサービス内容は無料ですが、一部有料のサービスも予定されています。

3. 光るボタンで見やすい簡単操作の「イルミネーションリモコン」
地上放送を選択するときにはオレンジに、BS・110度CSデジタル放送を選択するときにはグリーンに光るダイレクトボタンで簡単選局できます。

4. 大画面を高輝度映像で再現する、手軽に交換可能なランプユニット


<別売オプション>
交換用光源ランプ「TS-CL110J」 希望小売価格 15,750 円(税込)
プロジェクションテレビ用システムラック
「LK-FD5261-S(ホワイト)」 希望小売価格 168,000 円(税込)
「LK-FD5261-DA(ディープダーク)」 希望小売価格 168,000 円(税込)
AV システムユニット「LK-F220-DA」 希望小売価格 236,250 円(税込)
AV システムラック「LK-F150-DA」 希望小売価格 157,500 円(税込)


<主な仕様>
型名 「HD-61MD60」 「HD-52MD60」
表示部サイズ
(幅×高さ×対角)
61 V 型
(1350 × 760 × 1550 mm)
52 V 型
(1150 × 650 × 1320 mm)
デバイス 方式 D-ILA3 板式
サイズ/ 解像度 対角0.7 インチ/1280x720 ピクセル
アスペクト比 16:9
光源 110W 超高圧水銀ランプ
受信チャンネル VHF:1 〜 12 ch、UHF:13 〜 62 ch、CATV:C13 〜 C38
地上デジタル:001 〜 999ch(CATV パススルー対応)
BS デジタル:001 〜 999 ch、110 度CS デジタル:001 〜 999 ch
入出力端子 D4 入力 1 系統
コンポーネントビデオ入力 1 系統
HDMI 端子 1 系統
ビデオ入力 3 系統3 端子
Sビデオ入力 3 系統3 端子
i.LINK入出力 2 系統(4 ピン S400)
LAN 端子 10 BASE-T × 1
光デジタル音声出力 1 系統1 端子(AAC/2 ch リニアPCM)
その他の端子 モニター出力兼用録画出力端子、ビデオリモートコントローラー、
電話回線(2400bps)、ヘッドホン端子
電源 100V
消費電力 198W(リモコン待機時0.5W)
総合音声出力 20W(10W × 2)
スピーカー 10cm オブリコーンスピーカー× 2
外形寸法(幅×高さ×奥行) 1456 × 1042 × 470 mm 1264 × 914 × 412 mm
質量 46.3 kg 39.8 kg
付属品 イルミネーションリモコン



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<技術資料>
独自開発の高精細反射型デバイス“D-ILA”について
1. .“D-ILA”デバイスとは
 フロントプロジェクターやリアプロジェクションテレビの映像を表示する数センチ角の表示デバイス(マイクロディスプレイデバイス)で、高輝度と高精細化の両立が図れる方式として注目されている反射型液晶デバイス“LCOS”(Liquid Crystal on Silicon)の代表的なモデルです。半導体とガラスの間に液晶を封入した構造で、入力信号に応じ電圧を加えることで液晶を変化させて映像を表現します。照射された光源ランプの光を半導体表面に作られた画素で反射し、映像を光学レンズで拡大してスクリーンに投射する仕組みです。
 反射型液晶デバイス“LCOS”は理論的に高画質化しやすく、以前から大画面ディスプレイデバイスとして期待されていましたが、半面、その生産プロセスには非常に高いノウハウが必要で、安定して量産することが大変困難です。当社は97年10月に対角0.9インチSXGA(140万画素)タイプの開発に成功し、同年末にD-ILAプロジェクターを発売。以来、業務用ハイエンドプロジェクター向けに多年にわたる量産実績を積み重ね、商品化を実現してきました。
 2000年には1.3インチQXGA(315万画素)や0.7インチSXGA+(147万画素)を、2003年には0.8インチフルハイビジョン(207万画素)、0.7インチ720P(92万画素)のデバイスを商品化するとともに、1.7インチ4K2Kデバイス(885 万画素)の開発をおこなってきました。
 これらのデバイスを採用した機器として、04年5月にフルHD解像度のフロントプロジェクションシステム「DLA-HD2K」を発売、続いて同年7月には北米市場においてD-ILAプロジェクションテレビ(52/61V型、解像度720P)を発売し、好評を得ています。
今回発売の地上・BS・110度CS デジタルハイビジョンプロジェクションテレビ「HD-61/52MD60」に使用しているのは、対角0.7インチ(有効表示エリア:水平15.36mm×垂直8.64mm)サイズの“D-ILA”デバイスです。
“D-ILA”デバイスの構造概念図 「HD-61/52MD60」搭載の“D-ILA”デバイス
<“D-ILA”デバイスの構造概念図> <「HD-61/52MD60」搭載の“D-ILA”デバイス>

2. .“D-ILA”技術の特長と優位性
(1) 画素アドレスと液晶部を3次元的に配置し、高開口率を実現(「HD-61/52MD60」に使用している“D-ILA”デバイスの開口率は92%)。
(2) 垂直配向液晶を採用し、高コントラストと高速な応答速度を実現。自然動画に対応した高動画性能の実現と共に、優れた階調表現による高品位シルキー画像(高精細かつ高品位な映像)も実現。明暗のメリハリがあるクリアーでフィルムライクな画質(「引き締まった黒」「黒つぶれの少ない画面」)が特長。
(3) 液晶配向膜に無機物を使っていることで高信頼性と長寿命化(推定10万時間以上)を達成。家庭用テレビや、監視/シミュレーション等、長時間稼動システムでの使用が可能。

3. 代表的なプロジェクター用デバイスの構造イメージ
代表的なプロジェクター用デバイスの構造イメージ


<参考:“愛・地球博”で活躍する当社“D-ILA”プロジェクター>
商品名・台数 “愛・地球博”
納入施設
内容
D-ILA
スーパーハイビジョン
プロジェクター
長久手会場
グローバル・ハウス
世界初の超高精細映像システム「スーパーハイビジョンシアター(NHK)」600インチ上映用プロジェクターとして採用。
D-ILAマルチメディア
プロジェクター
「DLA-M2000SC」6台
瀬戸会場
瀬戸日本館
FLOOR2
群読:叙事詩劇「一粒の種〜響きあう知恵の記憶、わたしがはじまる。」映像演出用プロジェクターとして採用。
D-ILAマルチメディア
プロジェクター
「DLA-QX1」4台
長久手会場
JR東海
超電導リニア館
メインシアター用プロジェクターとして採用。
山梨実験線で走行する超電導リニアのドキュメント映像を縦10m×横18m(800インチ相当)、大迫力のハイビジョン3D映像で再現。
D-ILAマルチメディア
プロジェクター
「DLA-M2000SC」22台
長久手会場
スペイン館
「人生のわざと智恵を分かち合う」をテーマに、スペインを紹介する各種映像の上映用プロジェクターとして採用。


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